2025.02.21
チルト3度の展示のターンは遅く見える
チルトは「傾ける」という意味で、ボートとモーターの取り付け角度を調整する金属板です。これまでモーターの取り付けの高さを変えるためにアジャスターボルトやライナー(ベニア板)が使ってきましたが、国際レースに参加したときに手っ取り早くやる方法はないかと考案されのがチルトアジャスターです。ヤマト発動機の石原さんの考案ですが、競争相手がいないので特許は取っていません。
チルトを上げるとボートの舳先が浮くので節水面積が減ります。プロペラも水面に近づき、プロペラにかかる水圧も減ります。それで直線のスピードが速くなりますが、ターンをするときに不安定になるというリスクが出てきます。1マークを捲って先行すれば問題がなくても、波の中に入るとプロペラの空回りが起きて事故の原因になります。どうしても周回展示のターンが慎重になるのは仕方のないことです。