2021.03.01

旬レーサー 菊地 孝平(静岡・42歳)

つねに完ぺきを求める

子供の頃から父親に「ボートの選手になれ」と言われていたそうです。親孝行のつもりで受験したら一発合格。「もしかしたら自分に向いた世界ではないかと思い、合格していた大学進学を諦めてボートの選手になりました。選手なってからはつねに完ぺきを求めてやっているそうです。食事一つにしても、「もう一口食べると体重が増えるかもしれないという罪悪感から止めている」と話していました。「やっていることは同じでも結果が違う」のがボートの世界なので、少しでも手を抜くわけにはいかないというのが菊地の考えです。以前はストイックなまでに自分を追い詰めていましたが、ベテランと呼ばれる世代になってからはすべての面で余裕のようなものが感じられます。
今年の地区選で優出するなど安定した成績を残す近況ですが、1コースを外したときの1着数が減っています。コース別成績では、2、3コースで2着数が増え、ダッシュに回ったときの着外が目立っています。平均スタートは、コンマ12と決まっているものの、捲り勝ちはほとんどありません。スタートが早い→捲り→1着と即断しない方が良さそうです。

地元水面のプロペラ調整をつかんだ

「去年はここ数年の中では、悪かった時期が少ない1年でしたね。SGは勝てなかったけど、2月多摩川周年、9月児島周年とGⅠを2つ獲れたのは大きかったし、そこはそれなりに評価ができると思います。SGを毎年勝てる選手になりたいけど、そこはタイミングとか巡り合わせも必要なので。今年もグランプリ優勝を目指して、目の前の1走1走を頑張っていきます。

浜名湖は地元だけど、実は調整はずっとわかっていませんでした。いつも探り、探りって感じだったんですが、去年のお盆戦の時はイメージしたプロペラの調整で結構良かったし、優勝ができた今年の正月戦も新プロペラから叩いて感じが良かったので、自分の中で大分イメージが変わってきました。
今回のGⅠを走る前に正月戦とGⅢを走れたのはプロペラの調整とか結構良い準備になるし大きいと思います。
いつも優勝したいと思うことは変わりませんが、最近は“より内容の良いシリーズにしたい”と思う気持ちが強くなりました。良い走りをする中でチャンスが来たら、優勝へグッと的を絞る感じです。
早い時期にGⅠを1つ勝てたら1年間の運び方は楽になると思うし、いつも通り、優勝を目指して頑張ります」
(マンスリーBOAT RACEより抜粋)

●1着決まり手(過去6ヵ月)
逃げ…16回 捲り…2回 捲差…3回 差し…1回 抜き…2回

※出場予定…GⅠ浜名湖周年=3月2日~7日