2025.03.01

待機行動ルールを勉強してみよう

 近畿地区選で準優で1着になった馬場貴也が優勝戦に乗れませんでした。馬場の走りを見ると、1コースからスタートラインに行くまでに外側にボートを寄せています。これが「適正なコース間隔」に抵触して、待機行動違反の対象になりました。
 待機行動のルールが厳格に適用されるようになったのはスタート練習が廃止になった翌年の1992年11月からです。スタート練習が廃止になると、後付けで1コースに入る選手が出てくるようになりました。内規ではなく、はっきりとルール化した方が良いということで、待機行動に関する要領が制定されました。2009年にはルールが改正され、待機行動実施細則に名称が変わっています。

●主な待機行動ルール
・待機航走の方法…モーターボートは、内線を左回りしなければならない。

・追突等…失速または追突することにより、他のモーターボートの航走に支障を生じさせてはいけない。

・転舵…接近して並行している他のモーターボートに向けて転舵することにより、他のモーターボートの進路に支障を生じさせてはいけない。

・蛇行…内線付近における低速航走中において、蛇行してはならない。

・ターンマークへの接触…2マーク等に接触することにより、通常予測される進行方向に対する速度を遅らせてはいけない。

・モーター停止…選手は故意にモーターを停止させてはならない。

・前付け…内線付近において、低速航走中の他のモーターボートの進行方向に入る(前付け)ことにより、そのモーターボートの進路に支障を生じさせてはいけない。

・割り込み…他のモーターボートの内側に割り込むことにより、他のモーターボートの進路に支障を生じ津させてはいけない。

・逆航走…ボートの先端をスタートライン方向に向けた後は、再度スタートライン方向と反対方向に向けて航走(逆航走)をしてはならない。

・適正なコース間隔…1コースに入る場合は、内線と適正な間隔を超える間隔を空けてはならない。2コースから5コースに入る場合は、隣接する隣接する内側のコースのモーターボートと適正な間隔を超える間隔を空けてはならない。適正な間隔は審判委員長が定めることとする。

現行の待機行動ルールでは2コースの出番が減る

 このルールで割りを食ったのが2コースです。外に張れなくなりました。捲るほど抜け出せず、どうしても差しに構えるレースが増えています。スタートで半艇身先手を取っても差す選手がほとんどです。差しグセがついてしまった選手がいると、3コースが思い切って全速で攻めます。1コースと3コース航跡に2コースの選手がはめられると最悪です。2着確保もできず、着外落ちしてしまいます。差しグセがあるかどうかは決まり手を調べるとすぐにわかります。スピードで自信を持っている選手だと、3コースの選手を止めて全速残りのテクニックを使います。