2024.07.18

一般戦で走るSG級は最強ではない

 SGやGⅠの谷間の短期開催の一般競走にSG級の選手が出場することがあります。実力の違いで1着を並べるのではと期待されますが、いざレースが始まると期待したほどの成績を挙げられません。序盤戦で枠番が悪いと惜敗が多くなります。負けると「賞金が安いから手抜きしている」と非難するファンもいます。新しいプロペラの形を試す選手がいることは確かです。しかし、選手は結果として負けることがあっても、自分から勝率を下げることはしません。SGを走る選手は、つねに上のステージを目指しているので、勝率や獲得賞金が後々響いてくるからです。では、なぜ実力差がはっきりとしたレースで惜敗するかです。理由は「相手の動きが読めない」からです。いつも顔を合わせている選手なら、相手の動きを予測でき、それに応じた走りができるものです。しかし、対戦した記憶のない選手だと割って入ると事故を起こす危険性があります。かつては前付けで1コースを取っていましたが、枠なり全盛の時代では、それもできません。1コースを外すと外へ回すしかないので惜敗するのです。