2021.05.07

ベランの捲りは外隣にさばかれる

若い頃に捲りで活躍した選手は、ベテランと呼ばれる世代になっても捲りで攻めようとします。モーターの仕上げも伸び型で、展示タイムも1,2番時計をマークします。捲り屋はスタートで遅れると出番がないので、スタートも決めてきます。しかし、若い頃とレース形態が変わっているにも関わらず、それに対応できないままです。
捲りで活躍して、関西のスポニチで記事を書いている津田富士男さんは、スタートと同時に1マークに向かって絞っていました。住之江の大時計は水面に出ており、アウトからみると大時計の端の直進したところに1マークが浮かんでいました。それを目指して突き進んでいたわけです。「絞り捲り」と呼ばれていました。ただ、今は絞り捲りをすればルール違反です。内側艇の保護に違反するからです。ベテランは若い頃の絞り捲りが身体に染みついているので、内側艇に接触しない程度に捲りに行きます。思い切りがないので、外隣の選手から動きをすべて読まれます。結果は1マークで無理捲りをするので飛んでいき、外隣から差されます。